あがり症の克服や治療の種類と特徴

世には様々なあがり症克服法があります。

大きく分けて医療系とカウンセリング系、そして話し方教室系があります。

まず、医療系には精神科と心療内科があります。

精神科は脳の働きに対して治療するところですが、心療内科は心の働きが体に出ている時に治療するところです。

しかし一方、厳密に区別されているわけでもなく、あがり症の方は精神科に行っても心療内科に行っても治療の対象となるでしょう。

そして、あがり症の医療での診断名は、社交不安症(社会不安障害、社交不安障害)、SADなどと呼ばれます。

あるいは、日本での旧来からの呼び名としては対人恐怖症、赤面症、吃音などが挙げられます。

精神科にしても心療内科にしてもあがり症の方に対しては、基本的に服薬中心の治療となるでしょう。

薬にもよりますが比較的即効性があり、それにより症状の軽減を図ります。

そして症状が軽減されている状況で成功体験を積んで自信を付けていくというのが大まかな考え方です。

一方あくまで医療の専門家ですから、心理療法やカウンセリング技法を使える医師はそれほど多くはないでしょう。

悩みを聞いてくれる所と期待していくと、もちろんそういう精神科医も中にはいますが、心の悩みを聞く専門家では決してないので、ガッカリすることもあるかもしれません。

また、精神科医のメリットは薬を扱えることでの専門性ではありますが、一方、薬の副作用や依存性などに悩まれる方もいます。

主婦の方の中には、子供を産みたいので薬を辞めたいが辞められずに悩んでいる方がしばしば見られます。

そして次が心理療法あるいはカウンセリングです。

臨床心理士やカウンセラーが病院、あるいはカウンセリングルームでじっくりとお話を聞いてカウンセリングしていきます。

じっくりと話を聞くことで心の重荷が軽減されたり、また実際に解決に向けての相談に乗ります。

ただ、インターネットで検索するとあまりにも多くのカウンセラーが溢れており、熟練者からアマチュアまで正直、玉石混合です。

何が良くて何が悪いかを見極めることは相当に難しことでしょう。

ただ、その中でも、あがり症の方に有効な心理療法として主なものに、認知行動療法と森田療法があります。

認知行動療法はエビデンス(実証)があり、今現在、医療サイドではよく勧められています。

森田療法は日本初の約100年前からある、あがり症の方など向けに実績を積んできた療法です。

ただ、いずれにしても同じ療法を扱うにしても、提供する側のスキルの違いがあるのは否めないでしょう。

そして話し方教室系ですが、話し方教室やボイストレーニング、プレゼン講座などです。

これらは、基本的に話し方の訓練をします。

発声から姿勢、腹式呼吸、話し方の筋道の立て方に至るまで「話し方」を扱います。

そして実際に人前で話す実践練習を積むことで自信を付けていくというやり方です。

話し方教室にはあがり症の方々はもちろん来ますが、中にはあがり症とも言えないような軽度の方も参加されています。

スピーチを訓練したくて来た方です。

社長さんや人前で話す機会が多い方なども見えられます。

そういった意味では、初めて来られた方が周りのレベルの高さに圧倒されるということが結構多くあり、自信をなくしてしまうという事も時にあります。

ボイストレーニングもプレゼン講座も、声のトレーニング、そしてプレゼンの練習という事で、ジャンル的には話し方教室と同じで考えれば分かりやすいかと思います。

いずれにしても、口コミやHPなど、きちんと調べてから行くことで、失敗する確率は減るのではないでしょうか。