あがり症とは?

人前で話す時、なんだか知らないけどすごい緊張しちゃう・・・
会議や授業で当てられた時、ドキッとして顔が真っ赤になってしまう・・・
人と話している時、ドキドキして目が見れなくなっちゃう・・・

もし、そんなことがあったら、もしかしたら、あなたはあがり症なのかもしれません。
人の注目を浴びたり人から見られている状況で、緊張してドキドキしたり不安になったり、本当の自分でいられなくなる。

程度の差こそあれ、誰しもが持っていたり感じるようなことがあまりに過剰になって辛くなった時、あがり症と言ってもいいのかもしれません。

ただ、厳密に言うと、あがり症とはお医者さんでの診断名ではありません。
いわゆる、世間で使われている俗語です。

だから、自分があがり症と言えばあがり症なのかもしれませんし、結構あがっていても、いや自分はあがり症なんかじゃないと言えばあがり症ではない。極めてあいまいなものです。

シャイとか、恥ずかしがり屋とか、最近ではコミュ障(コミュニケーション障害)というのもそうでしょう。

これが、例えば精神科医や心療内科医などに行って、確かにちょっと病的ですねと診断された時の名称が、社交不安症(社会不安障害、社交不安障害、SAD)と呼ばれるものです。
日本では対人恐怖症などとも呼ばれます。

そして、場合によってはお薬が処方されたり、精神療法などを行うこともあります。

あがり症の生態

では、あがり症の人っていったいどれくらいいるのでしょう?

海外の調査に人口の3%~13%があがり症というデータがあります。
ざっくり言うと10人に1人です。
私の感覚では学校のクラスの一クラスに2人ぐらいいる、そんなイメージです。

しかし、私たちが日常であがり症の方を目にすることはそんなに多くありません。
なぜならあがり症の方は、それがバレないようにとひっそりと身を潜めているからです。

あがり症であることがバレることは危険を意味します。
自分が否定される、あるいは自分の価値観が脅かされるからです。

しかし、社会で生きていく以上身を潜め続けることはできません。
人前で話す機会は避けられません。

自己紹介、朝礼、会議、発表、打ち合わせ、等々あらゆる場面に人前で話す機会があります。彼ら彼女らにとってはただならぬ恐怖です。
人生の危機です。

では、彼ら彼女らはそれにどう対峙するのでしょうか?

人前で話す本番の何日も前から悩みます。
あがらないように、緊張しないように、震えないようにと様々なことを考えます。備えます。

ある人は原稿を一言一句用意したり、ある人は深呼吸や呼吸法を、ある人は話し方や発声法を。

しかし悲しいかな、その準備で上手くいくことはまずほとんどありません。
かえってうまくいかないことがしばしばあります。
それはなぜでしょう?

あがり症の悪循環の仕組み

あがらないように緊張しないようにと、緊張や不安に意識を集中します。
そこに注目します。

注目を集めた緊張と不安はかえって明確になり、より症状を強めます。
寝られない時に時計の音を気にすると益々きになるようなものです。それは、湧き上がる緊張と不安をなんとか抑えよう、なんとか軽くしようとあたかも火を水で消すかのようにエネルギーを注いだのが、よくよく見たらそれは水ではなくて油だったといったようなものです。

かえって症状を悪化させていたのです。
良かれと思って行動していたことがかえって自分を苦しめていたのです。

あがり症克服の考え方(その一)

では、どうすればいいのでしょうか?
ここでは大きく三点あげます。

一つは症状には一切取り組まないこと。
私のセミナーではあがり症の皆さんに問います。

これまであがらないようにとやってきたことで何かうまくいったことはありますか?と。

ほとんどの場合、シーンとなります。
誰しもが何をやってもうまくいかなかったからこそ、あがり症が維持されているのです。

そこで、症状はあってもなくても、緊張しても緊張しなくても、それはほっといておいて今、目の前のことに取り組む、目の前のことに集中していくようにとお伝えします。

頭の中であれやこれや考えても決してうまくいきません。
それはあがらないようにあがらないようにと、結果あがることばかり考えてしまっているからです。

それよりむしろ、予見なく現実生活に飛び込むことこそが大事なのです。
そうして思考中心から行動中心へと変えていくことで症状のことを忘れる瞬間が増えてくるのです。

あがり症克服の考え方(その二)

そして二つ目は感情との戦いを止めることです。

湧き上がる緊張と不安を何とかしよう挑み続けたあがり症の方は百戦百敗の猛者です。
勝ち目のない戦いを挑んでしっぺ返しを喰らい続けてきたのです。

感情と不安は否定したり蓋をするのではなく、しっかり感じきることで流れていくのです。

だから、今後不安と緊張を感じたときは、抗うことなくただただ、じっと感じきってみてください。
感情を見つめ続けてみてください。
何か気づくことがあるでしょう。

あがり症克服の考え方(その三)

最後に、味方探しです。

あがり症の方は自分の価値が試される場面を最も恐れます。
あたかも敵国の中にいるかの様に振る舞います。

そうして他者の中に敵である証拠を見つけるのです。
あぁ、やはり自分は否定されている、自分は軽蔑されたに違いないと。

彼ら彼女らに必要なことは味方探しです。

自分が失敗してもあがっても否定されない、大丈夫と思える環境にいられた時、たとえあがったとしてもそれに対して過剰なまでの自己否定をせず他者の視線に怯えずにいられるのです。

あがり症の克服とはあがらなくなることではありません。
たとえあがったとしてもそれに良し悪しを付けずにあがりが流れる様になっていく、それが真のあがり症の克服なのです。

ライブドアニュース掲載文参照(佐藤健陽) 2017.7.11
http://news.livedoor.com/article/detail/13320368/


参考記事

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