(近日予定講座!)
「あがり症克服日めくりカレンダー」出版記念セミナー【新宿7/15】


今日はあがり症の方が見ている世界、それは幻想にすぎないといった内容についてお話していきたいと思います。

こんな方がいました。60歳ぐらいの方でした。

人前で字を書く、字を書いている時、見られていることが気になって緊張して手が震えてしまう、そんなお悩みでした。

いろんな場があります。役所の手続きで書かなきゃならない時、あるいは何かしらの契約であったりとか、そういった場で非常に強いということで、頭が真っ白になってしまう、手がプルプル震える、そのことばかり考えて、そういった人前で書くような機会は避けているという事をお話しされていました。

その方の人生の状況を詳しく聞いてみますと、今現在、退職されて体力があるので次の仕事探しているということだったんです。

けれども、なかなか仕事が決まらない。
地域の活動も特に何かに参加しているわけではない。

毎日が暇なわけですね。

それで就職活動って例えばハローワークの検索してみたりであるとか、地域の求人情報とか見るわけなんですけれども、なかなかなかなか良い求人がない。

多いのが、清掃の仕事であったりとか、マンション管理であったりとか、駐輪場の管理、そういったものが多いんですね。ただ、自分はそういったものは適していないということで日々を持て余していたらしいんですよ。

そして、よく考えてみれば以前も同じような事があったって言うんですね。

じゃあ、その時どんな感じだったんですかって聞くと、その時も前の仕事を退職して時間を持て余していた時だったんですということだったんですよ。

そこで聞きました。
その時はどうやって良くなっていったんでしょうか?と。

そしたら、その人が言うには、新しく入ったところが結構何ていうんですかね、ブラック企業と言いますか、すごい忙しくてバタバタ慌ただしくて、何かで怒られたりしたりトラブル対処をしているうちに、いつのまにか人前で手を書くことに緊張するっていうことを忘れちゃってましたということでした。

そこで、ちょっと気付いたんですね。

その人っていうのは今現在あまり覇気がないと言いますか、元気がないと言いますか、時間を持て余している。

まるで人生のぽっかりとした空白を埋めるかのように書痙~人前で字を書く時に手が震える悩み、書痙の悩みで埋めてしまったかのようだったんですね。

それは、前の時は忙しさでそのことを気にしなくなった時、治ったんじゃなくて忘れていったということであれば、今現在のその方っていうのも今後の未来が予想できるようになります。

もし今の状態が続いて行くとしたら、そのぽっかりとした空白をもしかしたら書痙の悩みで埋め続けるかもしれません。

人は空白の時に何もせずにはいられません。
人は今よりより良くありたい。

もっと前の良い時期っていうのはゼロからプラスを目指します。
しかし今何もない時期にマイナスをもの見つけてしまった。
そのマイナスのものを改善するために人は努力し始める。

その時、書痙の悩みを良くしよう良くしようと思って、ますますそこに注目してはまっていく。その仕組みだったのではないかと思っています。

こんな人もいました。
この人は人前で緊張するという方でした。

凄いあがっちゃって、足だったり手だったり声だったり、もうガクガク震えちゃう。これ、すんごい恥ずかしいんですよね。

けれども、ふとした瞬間、これも同じでした。
人前で字を書いてる時に手が震えてしまった。どうしよう。

すると始まったんですね。

書痙の悩みは人前で書くとき、受付で書くとき、いろんな場で書くこと書く機会にばっかり意識向けて、どうしようどうしようって書く時って、指にすごい力を入れて書くわけなんですけれども、ますます震えてしまう。

どうしようどうしよう。
そこである日気付いたらしいんです。

そういえば前、人前であんなに話すこと苦手で緊張していたのに、今全く緊張しなくなってしまった。

そんな方がいました。

そうなんです。あがり症、書痙、赤面症、色々ありますけれども注目の病なんですよ。

そのことに注目し続けている時にその症状はますます悪化します。

しかし、別のターゲットを見つけてそこに注目するようになっていった時、逆に前のが和らいでいく。

もちろんこういったケースに限りません。
全般的にいろんな場面に緊張を感じる人もいるかもしれません。

けれどもこの方の場合っていうのは、ある意味あがり症の仕組みを象徴してるような気がします。

あがり症は注目の病です。

自分が、それはあってはならない、緊張はあってはならない、手が震えることはあってはならない、声が震えることはあってはならない、足が震えることはあってはならない、あってはならないあってはならないと、あがることばっかり考え続けているんですね。

あがらないようにあがらないようにとあがり続けることばかり考える。
手が震えない、手が震えないように、手が震えることばかり考え続けている。

マイナスに注目していくのは結局、まるで火を油に誘うかのような行為なんですね。

だからマイナスに目を向けるのではなくて、プラスの方に目を向けていく。
これまで目を注いでいなかったところに目を向けていく。

そういった活動を増やしていく。

そういった行動、行動、行動を続けていくことで、あがり症や書痙、そういった悩みへの注目の量が減る分、その症状は和らいでいく。

これが本当の意味でのあがり症の克服なんですね。

はい、今日はあがり症の方はまるで幻想の病を作るかのように悩み続けている、そんな内容の話をしました。ありがとうございました。

※ポッドキャスト音声用に録音したものを文字起こしたものです。

「あがり症は症状を見続けることで生じる幻想の病」
https://anchor.fm/takeharukokoro/episodes/ep-e4cnq1

(参考動画)