スープに唾を吐く

アドラー心理学の祖、アルフレッド・アドラーの原著にしばしば出てくる言葉があります。

「スープに唾を吐く」

???

ヨーロッパの諺のようです。

一体どういう意味でしょうか?

 

アドラー心理学の用語にライフスタイルという言葉があります。

一般的な使われ方としては生活様式という意味で使われているかと思いますが、アドラー心理学では若干違います。

それは、生き方のパターンや人生パターンとでも言いましょうか。

ある状況に置かれた時の、その人の思考、感情、行動パターンです。

ある方の相談に乗った際、何度か嫉妬について話された方がいました。

その方は気づいていませんでしたが、これまでも似たような状況の時に、同じ感情について話されています。

「スープに唾を吐くという言葉はそういった、その人特有の本人も気づいていないライフスタイルの核心についてドンピシャで指摘した時、もうそのスープは飲めなくなる、同じ行動が取りづらくなるという意味です。

例えば、子供がお母さんの注目が欲しい時にガチャーんと何か割った時、「お母さんといっぱい話したかったんだね、これからはちゃんとお母さんって呼んでくれるかな?」と話してみるだとか、

他には、いたずらっ子で人を叩いて喜んでいる子に、もしその子の目的が人より優れていることだとしたら、「みんなより一等賞取りたいんだもんね?○○君なら勉強で一等なれるんじゃないかな」といったような。

あるいは、大好きな子に、嫌がらせしてばかりいる子に好きなんでしょ~とか。

さて、大人でも似たようなことやってますよね?

 

あがり症の○○さんがいます。
その人は、かつてのあなた自身です。

何か、後悔してしまうようなことってなかったでしょうか?
自分を責めてしまうようなことはなかったでしょうか?

あの日あの時あの瞬間のあなたに、何と声をかけてあげますか?