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あがり症克服尺度解説
【D】あがり症ではない
ちょっとモチベーションが下がっているか、あるいは自信を失っているような状況ではないかと思います。あがり症というよりも一過性の自信喪失状態に過ぎないので、自信を取り戻せば必然的にあがり症的な症状もなくなっていきます。一回の成功体験で治る人もいます。時期を待つか自分が元気になることを増やしていくと良いでしょう。
【Ⅽ】軽度あがり症
この段階では恐怖突入と成功体験をしていく事に尽きます。失敗もあるかもしれません。逃げたくなることもあるでしょう。
しかし、この段階の人は逃げ続けるということにはならないはずです。今の自分を維持していく事が何より大切です。そのためには相談できる人や同じ悩みを持つ他者とつながること、そして目標や価自分の値感を明確にすることが大切です。
精神科や服薬、カウンセリングは必要に応じて減らしていく、もしくは卒業を考えていくといいでしょう。練習でも本番でもどんどん実践の機会を増やしていくと良いでしょう。
【B】比較的軽めのあがり症
克服の可能性は比較的高いです。この段階では人前での恐怖場面に突入することが必要不可欠です。
それを何度も経験していく中で、次第に症状へのとらわれから解放されていきます。この段階からどうなるか大きく左右することはモチベーションです。それを高めていくためにも相談できる誰かと繋がるといいでしょう。そして自分の価値感や治ったらどうなりたいかなどを考えておくことも役に立つでしょう。
成功体験が一番の薬であり、克服の可能性を実感していくためにも練習であれ本番であれ実践の場を持つことが大切です。精神科や服薬、カウンセリングは必要に応じて、そして話し方教室、自助グループ、克服セミナーでの同じ悩みを持つ仲間との関係が自分を勇気づけていくことでしょう。
【A】標準的なあがり症
社交場面での成功体験は少ないでしょう。今必要なことは小さな成功を積み重ねていくこと、そして自分の悩みを話せたり相談できる他者と関わことです。そういったことを通して小さな小さな自信を積み上げていき、自己肯定感を高め、安心感を増していくことが大切です。精神科、服薬、カウンセリング、自助グループ、克服セミナー等を通してじっくり取り組んでいく必要があります。
【AA】重めのあがり症
長年の経験を通して、あがり症が慢性的な生活習慣病のようになっている状態です。また、症状の重さゆえに克服の可能性が感じられないようになっているかもしれません。
自己肯定感も著しく傷ついていることでしょう。おそらく社交場面もできうる限り回避していることでしょう。今、最も必要なことはテクニックや場数をこなすよりも、これまで耐え忍んできた自分をよくぞここまでやってきたと、まずはねぎらってあげてください。そして、これからは他者とつながっていく必要があります。孤立だけはしてはいけません。
服薬をされているのならば継続していく必要があるでしょう。精神科、服薬、カウンセリング、セミナー、自助グループ等を通してじっくり取り組んでいく必要があります。
いかがだったでしょうか?
一応ここでは点数化しましたが、そもそも人は100人いれば100人違うし、あがり症も同様です。あがり症と言っても人それぞれ様々な状態にあります。
概ね、ご自身の病状の程度を示しているかとは思いますが、人によってはあらゆる場面で不安になりやすい全般型の方や、限局型と言ってある特定のシーンでのみ緊張してしまうという方もいます。
そして、全般型だから重くて限局型だから軽いとも限りません。
重さは本人の自己認識と置かれた環境によって異なってきます。
限局型でスピーチだけ辛い方でも、会社の責任ある地位に付いていて絶対に失敗は許されないといったような状況ならなかなかに大変な状況かと思います。
ですから、ここでの尺度が絶対ではなく、一つの参考として、自分の現状を認識しておくといいかと思います。
ただ、これだけは断言できるのが、重い人ほど人と繋がっていないということです。
周りに人がいるかもしれないが、自分があがり症であると言えない、相談できない、頼れない、弱音を言えない、こういったような状況にある方には何よりも人との繋がりが必要です。
皆さんは症状を何とかしたいと言いますが、本質的には人との繋がりの方が第一優先です。繋がりとは、同じ悩みを持つ仲間でもいい、相談できるプロの人やカウンセラーでもいい、友達でも、家族でも、同僚でも、近所でも、とにかくどこからでもいいので、結びつきを強めていって下さい。
それがメンタルヘルスにおいて危機にある時の、薬よりも、精神療法よりも、実は何よりも最強の精神療法なのです。
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(参考ページ)
「あがり症の治療(克服)相談先」
https://takeharukokoro.com/agarisyousoudansaki/
(参考記事)
「社交不安障害やあがり症の緊張は薬で治せるのか?」
https://takeharukokoro.com/2019/04/4410/