負のイメージをのさばらせるな

イメージできたことは実現する。

これは古今東西、様々な哲学者、実業家、心理学者などが述べてきたことです。

私もこれを確信しています。

ただ、ここで注意していただきたいことは、これは何もプラスの話だけではないということです。

私はこれまで様々な悩みや精神疾患を抱える方々と接してきました。

そこで思うのは、これら悩みを抱える方々が、まだ起きぬ未来の先取り不安や恐怖を過度に想像しすぎているなぁ、ということです。

あぁなるんじゃないか。
こうなるんじゃないか。
こうなったらどうしたらいいんでしょうか?と。

過度な不安をなくすには、極論すれば一切行動するなといったことになります。
行動しないことこそがノーリスクだからです。

それはさておき、そうやって未来の不安や恐怖場面を想起し、何度も何度も頭のなかで繰り返します。

これはさながら、自分が恐れる場面を実現させるためのイメージトレーニングをしているようなものです。

とは言ってもどうしても考えてしまうという方がほとんどでしょう。

これに対する対処は三点。

一つは、不安を受け入れること。
不安はなくせません。
不安を否定し、抑えつけようとしてもうまくいかないでしょう。
不安はあるものとして諦め受け入れるよりないのです。

二つ目は、なすべきことをなすこと。
不安を受け入れ諦めて何もしないのではなく、必要な準備や努力はした上で起こる結果を受け止めること。
人事を尽くして天命を待つというあり方です。

そして三つ目が、考えるより行動です。
とにかく不安に対しては、考えれば考えるほど精神的にしんどくなります。
それは当然です。解消しようのないことにエネルギーを注いでいるのですから。
だから考えるのではなく今目の前のことに取り組むこと。
身支度、書類作成、掃除、洗濯、連絡、電話、買い物、等々。
とにかく今、今、今を膨らましていくのです。

負のイメージをのさばらせてはならないのです。
負のイメージに注ぐ時間が少なくなれば、当然、実現する可能性は下がっていくのです。

 

失敗していい

完璧主義者の特性として、一点の曇りもあってはならないという意識があります。
完璧主義者にとって失敗はあってはならないことなのです。

完璧主義の特性を持つあがり症者もまた、失敗してはならないと考えます。

しかし、それは断じて違います。
失敗してもいいのです。
失敗は挑戦の証なのです。

本当に失敗したくないのなら、一切挑戦を辞めることです。
しかし、それはひきこもりへの道でもあります。
誇り高きひきこもり者の中にはこういった完璧主義の方がいます。
完璧な自分の欠けている所が治らない限りは世に出ないと決めてしまっているのです。

完璧主義者に必要なことは欠けた自分を許すこと。
欠けた自分を受け入れること。
そして欠けていることこそが人間らしいことなのだと気付くこと。

失敗していいのです。

あなたの周りにいるはずです。
欠けている所が魅力になっている人が。

エジソンは白熱電球の発光部分の素材を見つけるのに一万回試したと言われています。
それを聞かれエジソンは言いました。
9999回うまくいかない方法を発見したのだ、と。

失敗は成功への近道なのです。