あがり症を治した人たち
あがり症が治ったらどうなるのでしょう?
何か輝かしい未来が待っているのでしょうか?
あがり症さえなければ、これさえなければ、これが治ったらと恋焦がれたあの境地。
そこには、まばゆいばかりの人生は待ってはいません。
ただに、ありのままの世界。
苦しみがなくなるわけでもない、困難がなくなるわけでもない、全てを自分で決めて、自分で引き受ける世界。
そこに魔法を使って行った人に待ち受けるのはある種厳しい世界かもしれません。
それはあたかも、人生の裏口入学をして背伸びをして入ったばかりにかえって苦しむような。
しかし、人生の正門から入学した人には、実力で自己実現を発揮できる世界になるに違いありません。
あがり症に魔法の薬は存在しません。
少なくとも私が会った方で魔法で良くなった方はいません。
全ての人が、何らかの覚悟か、リスクか、決意を持って挑んだ結果としての克服でした。
ある気弱な女性は、幼なじみの結婚式で勇気をもってスピーチしました。
いつもだったら逃げていたのに。
たとえあがったとしても友人におめでとうという気持ちを届けることにだけ集中して。
ある男性は、なぜかは分からないけれどもある状況に置かれると恐怖感を感じていたのですが、そこにカウンセラーと共に向き合うことで乗り越えました。
自分をより高めるために。
ある女性は自分の価値が試される場面になると、しどろもどろになり、自分の思っていることを無視した言動をしていたのですが、思い切って自分の思いを言うという彼女にとっては恐怖場面に突入する事で、良くなっていきました。
自分の人生は自分で決める!と決断して。
ひょっとしてこの世界のどこかに魔法の薬があると思ってはいませんか?
魔法の薬が見つかるまでは世に出まいと決めてはいませんか?
それは勉強せずとも東大に入って、遊びながら金メダルを取ろうとするようなものです。
虎穴には入らずんば虎児を得ずと言います。
あなたの幸せはあなたが掴むのです。
人生は変えられるのです。