相手に伝わるかに必死で
今日、私が以前話し方教室に通っていた時の友人からメールをもらいました。その友人と会ったのはたしか3年前の正月明けすぐです。
新年を迎え、一念発起して彼は話し方教室に初参加しました。
その時の彼の様子は今でも覚えています。
前に出て話し始めた彼は手をバタバタさせて、体は挙動不審のように揺れて、言葉も「あの~」「その~」などと明らかに相当に緊張しているように見えました。これは、なかなかだなぁと思った記憶があります。
やがて、彼も私も話し方教室を去りましたが現在でも時折会っています。
その彼からのメールがついさっき届きました。
以下、差し障りない範囲で一部抜粋します。
「お陰さまで、、1時間半☓3コマ6時間の研修終わりました。ヘトヘトです。相手に伝わるかに必死で、あがりはなかったです。・・・」
彼は、中小企業診断士や税理士等々、多彩な仕事をしている人です。
その彼が、一部上場企業の若手リーダー育成講座の講師役をして来たというのです。手をバタバタさせていた、あの彼が、です。
もともと多彩な能力を持っている方だったのだと思います。
しかし、あがり症という病が彼の才能に蓋をしていたのでしょう。
その蓋を外したのは、彼の一貫した意志でした。
あれほどまでに人前で緊張していた彼は、会った頃から既に、人前で講師役などをすることを想定したうえで訓練していました。
私は、彼のあがり症克服ヒストリーを間近で見届けました。
それを支えたのは彼のブレない意志であり目標だったのだと思います。
あがり症という制約が外れた今、彼は水を得た魚のように活動しまくっています。
そして今日彼から貰ったメールに、あがり症克服の本質が一言で書かれています。
「相手に伝わるかに必死で~」
この一言にあがり症克服の全てが詰まっています。
それは、
・自分中心の視点ではなく他人中心の視点であること。
・未来への不安でもなく、過去への囚われでもなく、「今ここ」に集中していること。
・あがらないようにという伝えるための手段を目的とするのではなく、伝えることそのものを目的としていること。
です。
彼の事例は教訓を示しています。
一つには、人生に対する意志の重要性。
それは、すなわち自分がどうなりたいか、どうありたいかという価値観を意味します。
そしてもう一つは「相手に伝わるかに必死で~」の精神。
私達は彼のあり方に学ぶ必要があるのではないでしょうか?
まぁいっか
今日は不思議な一日でした。
私はたまにあるのですが、やたらと何かにつけて緊張する日があります。
あがり症の克服者などと名乗っていますが、完全には克服したわけではありません。
8割9割ぐらいの回復者といった所です。
一番はあがることへの受け止め方、自分自身のあり方が大きく変わったことです。
例えば糖尿病や高血圧とうまく付き合っていくようなものでしょうか。
そして受け止め方や自分自身のあり方が変わったことで、緊張するような場面で特に緊張しないこともあるのですが、以前のようにやたらと緊張する日もあるというところです。
それで、今日はそのやたらと緊張する日でした。
今日は企業訪問したり、様々な関係部署に電話したり、所属する法人の複数の事業所を回って関係者とお話したりという一日でしたが、なぜかやたらと対人恐怖症モードになるのです。
どうも私がやたらと緊張する日にはパターンがあるような気がしています。
それは鼻づまりです。
私は持病で、鼻づまりを持っていますが今日はやたらと詰まっていたのです。
どうも息苦しくてそれが自分自身のあがり症レベルに影響しているような気がしてなりません。
他にも腰痛持ちで、鼻づまりにしろ腰痛にしろ、様々な治療機関の遍歴があるのですが全く改善していません。
それで先週知り合いの紹介で、銀座にある漢方医の所に相談してきました。
日本で最高の立地にある所なので、どんな値段なのか?と思いますが、保険が効くので超安いです。
非常に混んでて初診は3カ月待ちでした。
しばらく通って漢方薬飲んでいきます。
ということで心の面だけでなく、体の面からも良くなっていくぞー!
ちなみに今日の緊張場面では、電話で突っかえたり、人と話している時顔がこわばったり色々といった感じでした。
以前だったら落ち込んで引きずって、そのシーンを何度も思い浮かべて・・・なんてドツボにハマっていたと思いますが、今の私は明日になれば忘れます。
ケロッとしたものです。
その極意は・・・
「まぁいっか」です。
こんなことでいつまでも悩んでいたくない。
もうホトホトうんざりです。
私は、自分の全能力をかけてあがり症と闘って百戦百敗の実績を持っています。
全てのエネルギーをそこに注ぎこみました。
20年近くやりました。
私はもうそんな人生を送りたくないのです。
もう本当に本当にイヤです。もう結構です。
冗談じゃない。
本当にイヤ。
断じてイヤ。
絶対にイヤ。
最強にイヤ。
かと言って、はいオメデトーと簡単にあがり症が治るわけでもない。
なので、その時上がってしまうのはそりゃしょうがない。
だってもともとあがり症なんだもん。
そりゃあるさ。
けどだからなんなの?
私にはこう生きたいという価値があります。
あがったからといって私の価値が下がるわけでもない。
失敗したからといって私は私。
相手がどう思おうが自分がどう思おうが、私はそれ以上でもそれ以下でもない。
私は私。
あがっても「まぁいっか」
失敗しても「まぁいっか」
私は私。