こんにちは。

勇気づけを理念に対人援助の仕事をしています佐藤と申します。

あがり症(社交不安障害、対人恐怖症)の当事者、回復者、治療者 として、あがり症に悩む全ての人のために、あがり症の仕組みや克服法、そして赤裸々な体験など、あがり症の全てを語っていきます。

先日、私の所に来た若い女性は、就労が長続きしないで苦しんでいました。
物覚えが悪かったり、人との会話が上手くいかない、そして居づらくなってやがて1年ぐらいで辞める。
そんなことを繰り返していたのです。

これを繰り返していると自尊感情を傷つけていき、段々に自信を失っていきます。
彼女は更に、人から追い打ちをかけるようなあまりにつらい一言を言われながらもけなげに頑張っていました。

彼女はこれらの体験を経て、再度チャレンジし、乗り越えなければならないと考えていました。

私は即座に否定しました。
その必要はない、と。

彼女のこれまでのエピソードを聞いていき、発達障害の特性があるのが分かりました。

人の説明を聞いていると最初に言われたことを覚えられない。
臨機応変な仕事ができない。
全ての音が同時に耳に入るため、電話の際に誰かが近くで話していると電話の内容が全く聞きとれなくなる。

人には努力して良くなるものと、いくら努力してもどうにもならないものがあります。
それが障害なのです。

彼女はこの障害の所を何とかしようともがいていたのです。

私は彼女に言いました。
「障害の所は努力してどうなるものではない、そこは何らかの手段でカバーするものだ」と。
「例えば足の悪い人が杖を突くように、目の悪い人がメガネをかけるように。」

「そしてあなたは仕事上相当な生きにくさを抱えてきたはずだ」、と。
彼女は肯きました。

そして続けました。
「これまで一年しか続かなかったと言ったが私からするとそれは一年も続いた、だ。」
彼女はキョトンとしました。

構わず続けます。
「仕事している時楽しいことなど何もなかったと言ったが、それだけのつらい思いをしてきたんですよね」、と。
彼女は肯きます。

「たまたま、本当にたまたま、私はあなたと同じような悩みを抱えることはなかった。」
彼女は私をじっと見ます。

「だけど、もし私があなたと同じようなレベルの苦しみを抱えていたら、一年は持たなかっただろう。
とっくに辞めていたはずだ」、と。

「あの人もそうだ、みんなそうだ。
しかし、あなたは辞めなかった。
それだけの苦しみを抱えながらも何とかしようと踏みとどまった。
だから、私に言わせれば、一年しか続かなかったのではなく、それは一年も続けたのだ」、と。

彼女は泣き始めました。
私は彼女に次の詩を紹介しました。

<ニーバーの祈り>
神よ
変えられないものを受け入れる静けさと
変えられるものを変える勇気と
そして変えられるものと変えられないものを見分ける英知を与えてください

私は彼女に、あなたに今最も必要なことはこれなのだと言いました。

私達はともすればこれを見間違います。

あがり症者は、変えられない「あがる」ということを受け入れることができずに生きています。
しかし、「あがる」ことは変えられなくても、あがりながらでも行動は変えられるのです。

私達は、変えられるものと変えられないものをきちんと見分ける必要があるのです。

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