あがり症(対人恐怖症)の仕組みとして、あがらないようにと思えば思うほどあがってしまう。
また、あがらないようにあれやこれやと対処すればするほど却ってあがってしまう、という皮肉とも言えるような構造があります。
これを精神交互作用と言います。

また、こういった精神交互作用の精神構造を持たない方でも、そもそもが対人でのコミュニケーションスキルや社会性のスキルが身に付いてない場合、人と接するのが苦手になったり、人前でのパフォーマンスはそう簡単にはうまくできないですよね。

引きこもりや不登校の例に多いかもしれません。

こういった方は精神療法やカウンセリングというよりむしろ、社会的スキルを身につけて自信をつけていくことで、対人恐怖的心性が改善していくことがあります。

こういった方々向けのワークショップとしてSST(社会技能訓練)というものがあります。

その名の通り、社会的技能を身に付けることを目的にした概ね10人以下のグループワークで、実際のシーンを想定したロールプレイなどを行います。

守られた環境で、同じような課題を持つ方々と練習を重ねることで、徐々にスキルアップしていきます。

私のところでやってるSSTに参加している方で、最初は見学が目一杯で言葉を発することもなかなかできなかったのが、やがて手をあげて発言できるようになった姿などは感動的でした。
改めて人の可能性というものを思い知らされました。

日本における第一級のセラピストの東豊先生は言っていました。

問題などない。
セラピストが問題と思えば問題になる、と。

要は、支援者が目の前に来た利用者なりクライエントなりが回復できる、より良くなっていける可能性を信じられるかどうか、それが相手の回復に大きく左右するのです。

私も一歩でもその高みに近付いていきたいものです。