ある心理療法のセミナーに参加した時のことです。

講師の先生が言いました。

「皆さんはピンク色の羊のことをご存知でしょうか?」

会場の出席者の方々は・・・といった様子です。

続けて言いました。

「今から一分間時間を計る間、ピンク色の羊のことだけは考えないでください。」

出席者は???と、まるで狐につままれたかのよう。

講師の先生はもったいつけて更に言います。

「いいですか?ピンク色の羊のことだけは考えないでくださいね。」

「ピンク色の羊ですよ」

「それではスタート!」

「・・・・・・はい、終わりです」

「それでは質問です。一分間にピンク色の羊のことを考えなかった人がいましたら手を挙げてください」

100人ぐらいいる中で手を挙げた人はたった一人でした。

私は、もちろん、その他大勢のピンク色の羊のことを考えずにはいられない組の一人でした。

このワークは何を意味していたのか?

それは、「~しない」「~ない」といった否定的目標は実現することが難しいということです。

「~ない」という目標の先には具体的な何かが何もないんですね。

真っ白なんです。

目標が達成された時の具体的イメージが何もないんです。

だから、ピンク色の羊のことを考えないようにすればするほど考えてしまう。

何かと似てませんか?

そうです。

人前で話す時あがらないようにと思えば思うほどあがってしまう。

緊張することはあってはならないと思えば思うほど緊張してしまう。

どちらも否定形の目標ですね。

私の目標は長い間これでした。

「人前であがらないように」

「緊張しないように」

「緊張していることがばれないように」

いや~、はまりました。

今、私はこういった「~ない」「~しない」ということを望んで私の元にこられる方々に、こう聞きます。

「~しないかわりにどうなってればいいのですか?」

「~でない時は何をしていますか?」

そして「~ない」時の具体的イメージをありありと想像してもらえるように質問していきます。

皆さんが望む「~ない」「~しない」先には、何があるんですか?

どんな自分がいるのですか?